・・おまけ企画・・
原画と印刷
「原画の魅力とは・・・」


さて、ここに二枚のスキャン画像がある。モデルはご存じミサオ姉ちゃんである。
左右の絵の差がおわかりになるだろうか?
若干色合いがちがうが、それ以外に左と右では若干差があるのがわかるだろうか?
見比べると若干左の方がクリアなのに気がつくだろう。
そう、左は原画から直接スキャンしたもので、、右は印刷した本からスキャンしたものである。

さらにはっきり見るために、ミサオ姉ちゃんのアップ

いわずもがなだが、左が原画から、右が印刷から。
なんか繊細なミサオ姉ちゃんと、ちょっと鈍い印象のミサオ姉ちゃんになっている。
線の太さが違うのが一目瞭然である。髪の部分や眉毛などの印象が全く違うのがわかるだろう。

どうしても印刷の段階でつぶれる部分があるのだ。原画→印刷の段階でかなりの情報が欠落してしまう。結果的に原画を見ると、日頃見慣れている印刷の絵から、まったく違う印象を受けてしまうのだ。一枚原画を持つと、その魅力に引きこまれてしまうのが、納得できる。これがカラーになると、昔の絵ほど違うことがよくわかる。印刷技術が村上さんの微妙な色合いを表現できなかったのだ。今は、色の再現性がよくなりごまかされてしまうかもしれない。ただモノクロだと、かえって目立ってしまう。

絵の本当の魅力はふれてみないとわからない。原画をしげしげと見て、初めて実感できる部分である。

「ジュンとひみつの友だち」(岩波書店)から
原画は(有)イメージクリップ殿のご協力をいただきました。

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